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10月の鑑賞記録

構想中シリーズ「1LDK(仮)」より

10月はあんまり遠出することなく、自宅かその近辺をウロウロしてることが多かった気がする。仕事も忙しくなってきたし、このままより内向的なキャラになっていきそう。で、もうこのブログ唯一の更新内容になっちゃった鑑賞記録だけど、先月まではカテゴリで並んでましたが、10月からは鑑賞順です。いつもより長めなのでちゃんと読む人はおらんと思うけど後々のことを考えると個人的に有用なメモになると思う。

■トークショー動画「田中功起 × 梅津庸一 × 黒瀬陽平 いま、日本現代美術に何が起こっているのか #2.5ーー個と集団から考える現代美術」

先月に引き続きゲンロンカフェの動画アーカイブから視聴。ピンポイントな例かもしれないがカオスラウンジやパープルームの思想や活動がうっすらわかってきた気がする。どちらも展示を見たことないからちゃんと見たいな。梅津氏はキャラも含めてもう少し多面的に知りたい。あと、色んなアーティスト名が出るたびに自分の無知を実感する。

■トークショー動画「梅津庸一 × 蔵屋美香 × 黒瀬陽平 × 齋藤恵汰『今、日本現代美術に何が起こっているのか―”ニューカマーアーティスト”から見る美術の地勢図』」

こないだ見たやつよりさらに1年前くらいのやつ。パープルームについては前回のやつでも聞いたからよいとして、あらためて渋家とか美術館の立場からの現代アートの見方が聞けたのはすごく面白かった。アートの目的?成果?をどう具体的に想定するか、という声とやってみなければわからない、だからいいんだという声がずっと平行線になってて、客観的に噛み合わないのも理解できるし、お互いの主張も理解できる。乱暴な言い方をすれば立場の違いとか価値観の違いになっちゃうのかな。作品の強度、ディテールのクオリティなどの話も非常に興味深かった。写真もそうだけどそこの勝負になっちゃうと、もうマッチョなスポーツになっちゃうんよね…自分が「上手い」という言葉に懐疑的なのものその辺が引っかかってるからだと思う。最後に質問されてた、絵画であるモチーフを描けば問題を内包したことになるのか、的な問いも鋭い。理詰めにするとつまんなくなっちゃうのはそういうことなのかな…。とりあえず一聴の価値ありトークでした。ちなみに今回のトークのきっかけになってた美術手帖のこの号はたまたま買ってたんだけど、読み返そうと思って探したら引っ越しの時に処分してたっぽい。

■ドラマ「マニアック」

Netflixの新作ドラマなんだけど、とっつきにくい、って評判も聞いてたけど…たしかになぁ。現実と空想的な世界を行き来するんだけど…あまりそこに必然性を感じないし…やりたい世界を詰め込んだ幕ノ内SFみたいな印象。だからといってその世界もしっくりこない…。同じSFでもブラックミラー見た方がまとまりがあっていいかな。ラストの旅に出る感じの終わり方は素敵だけどね。

■漫画「ちびしかくちゃん」

ちびまる子ちゃんのパラレルワールド的な胸糞悪い世界。しかくちゃんかわいそう…。でもさくらももこ的にはこういう方向も描きたかったんかな。コジコジとはまたちがうブラックさ。救われない。でもそういうのが読みたければ山田花子とか読んだ方がいい気がする。

■トークショー動画「ダースレイダー×吉田雅史+さやわか『フリースタイル・人称・コミュニティーーラップの言葉はどこから来て、どこに行くのか』」

先に言っとくとHIP HOP界隈の人は基本的に嫌いなんだけど、あくまでそれはあのチャラい感じとか不良っぽい感じが嫌いなだけで、文化自体には結構興味あるのよ。で、今回日本のHIP HOPを俯瞰できそうな内容だったのでこれを見てみました。結果、大満足です。ラップっていう表現形式とヒップホップっていう文化?伝統?思想?の距離感をめぐる話は、現代どこでも起きている文化の盛衰の話にも通ずるものがある。ライト層の流入によって変わっていくもの、とか、オーディエンスに評価を委ねることの危うさなんて、そのままネット時代の選挙制度の問題点にもつながるし。ダースレイダーはそれらをすごく冷静に分析してるなぁ。でも結局ROCKと同じように形骸化していってる、って側面もあるんだろうな。正統な権威、って必要なんかな…とかなんとか。新品の靴の箱の匂いにHIP HOPらしさがあるっていうJay Zの意見には笑った。

■トークショー動画「藤城嘘x蔵屋美香(絵と、vol.2@gallery αM)」

8月に見に行った展示のトークショー動画がyoutubeに上がってた。もともと自分は上手い下手とかいわゆる画力勝負の絵には興味ないし、彼の絵もそうではないことはわかってるんだけど、トークからは結局こういうモチーフを用いて描きました、っていう事実の裏にある真意はよくわからんかった。目的が整理されればされるほど、その表現が最適なの?っていう問いが浮き彫りになるっていうか…。難しいなぁ。

■トークショー動画「恋せよ乙女! パープルーム大学と梅津庸一の構想画『パープルーム大学開校式』梅津庸一、黒瀬陽平、上妻世海、齋藤恵汰、パープルーム予備校生」

これまたyoutubeにあがってたやつ。パープルームってほんとにつかみにくいなぁ…もうこのトークが噛み合わない感じがお家芸みたいになってる気がする。まぁそもそも展示見たことないからよくわかってないんだけど。とはいえこのメンツは気になる。今後もウォッチしたい方々。

■美術展「開館30周年記念 ザ・ベスト・セレクション」@名古屋市美術館

やっぱこういうオムニバスな構成は印象薄いなぁ。そういう企画だからしょうがないんだけど。戦時中の東山動物園にあった壁画はストーリーが面白くてよかった(戦時中は猛獣を飼えないから殺しちゃったんだけど代わりに壁画に猛獣描いた、みたいなやつ)。あと、少しだけ赤瀬川源平の作品も展示されてて、いまだに数年前のハイレッドセンター展行けなかったことを悔やむ。

■メッセージ?「ブレイクアンドリューの手紙」

ちょっとニッチな対象になるけどこれね。in-Publicっていうストリートフォトの老舗コレクティブのメンバー脱退事件の元になった「今月の1枚」について、撮影者の立場から脱退したニックターピンへのメッセージ。英文なんでざっくりしかわかってないけど、ここで言われているストリートフォトの定義?はこういう事件をきっかけにでも話し合われるべきことだと思う。写真ってなんだ、デジタルってなんだ、真実ってなんだ、的な。できれば日本語でお願いしますけれど。

■映画「8 mile」

空前の個人的HIP HOPブームを受けて鑑賞。でもヒットしたわりにパッとしない映画だった気がする。やっぱ基本的にこういう輩のノリは嫌いなんすわ。こういうラップってユーモアありそうで結局しょうもない言葉の羅列でしかないものが多い気がする。バトルより書かれたリリックを元にした音源を聞いた方がいいんかもな。

■雑誌「STUDIO VOICE ゆらぐエロ」

しばらく前の号だけど最近たまたま買ったので。テーマがテーマだけに全体的にとっつきやすかった。そして今っぽいさまざまな観点でエロを分析してて興味深かったな。でも、どのコラムとか対談読んでもエロってやっぱ実体ないよなぁ…って感じた。玉ねぎの皮的な感じでいつまでも中身に辿り着かないというか。そこがまた魅力なんだろうけど、全体を通してすごくもどかしさもあったな。最後に出演者のインタビュー載ってたけど、TRUE LOVEっていうドキュメンタリーAVの2作は面白いのでおすすめです。設定もキャラも奇跡みたいなバランスで成り立ってる。

■映画「あの頃、君を追いかけた」

台湾の大ヒット映画。なんていうか…ベタベタやなぁ。まぁ安心して見れるラブコメだけど…うん。ちなみに日本でも最近リメイクされてて、予告編見たらほんとにキャスト替えただけの翻訳版みたいな感じでした。これはいらん映画やろ。

■映画「ヤクザと憲法」

ヤクザの内側を撮ったドキュメンタリー映画(番組)。ドキュメンタリーには定評のある東海テレビ制作のやつです。おそらく多くの人も感じただろうけど、これってやってることは森達也のA、A2とまんま一緒やね。オウムかヤクザか。ただAの方がオウム信者の人間味みたいなものをもっと撮れてた気がするから、こっちのほうが「でも、結局ヤクザでしょ」ってイメージが残ってしまった。どちらかといえばおばちゃんキャラの方がいい味出してたな。とはいえ良作。グレーゾーンや境界って、被写体には最適やね。ちなみに、頻繁に登場してた21歳の少年はその後、問題起こして出て行って犯罪おこして捕まったとか…。

■トークショー動画「栗原一貴 − いかにして私はイグノーベル賞をとったか:異端の科学と批判性」

その名の通りイグノーベル賞を受賞した方の実績と受賞式の様子など。気軽に聞ける面白いトークだった。今回の受賞は、喋りがうるさい人にその発言をリアルタイムに録音して0.2秒遅れで返すことで発話を邪魔する、っていうプロダクトの発明だったんだけど、なんかコンセプチュアルアート的よね。なんだかんだで結局「美」とかにしか落とせないようなテクノロジー系メディアアートより皮肉とか利いてて面白い。たしかに深みは感じないけどこういうことやってる人は好きだなぁ。”無駄づくり”としてチープな発明品を発表しつづけている藤原麻里奈にもいつか受賞してほしい。

■小説「コンビニ人間」

先日読んだ雑誌に作者が出てたので興味を持ちまして。なんとなく設定とか展開が安部公房っぽいな、と思った。浅い解釈かもしれんけど。さくっと読めてまぁまぁ面白いんだけど、他の人が指摘してたように主人公の倫理観に一貫性がないようにも思った。

■ライブ「MOROHA / BiSH 東海サバイバル」@NAGOYA CLUB QUATTRO

本当は同日に別の場所でやってた山本精一を見に行こうと思ってたんだけど、たまたまこれやってるのをネットで見かけちゃったので。MOROHAは去年映画で見てから一度見て見たかったんだけど、やっぱあの声の存在感はすげぇな、って思った。ラップだけどヒップホップって感じはしないし、熱いパフォーマンスの割にはメタ視点の歌詞が多いから冷静な印象もあるし。好き嫌いはあると思うけど引き続き気になると思う。BiSHも映画とかをきっかけに動きを追ってたんだけど、後輩もいっぱいできて安定感出てきたな。ちょっとなんかのドラマが欲しいタイミングでもあるけど…新メンバーが入るイメージも湧かん。なんとなくリンリンに期待。

■トークショー動画「大澤真幸×吉川浩満×東浩紀 いま、人間とはなにか?―『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』刊行記念イベント」

まず、今回の主役である吉川氏が致命的にトークライブに向いてないと思う。話わかりにくいし誰かに意見されても簡単に同調して反論しないし…ニコ動のコメントもそういう姿勢を批判するものが多かったな。残念ながら著書に興味が湧きにくい…。なんとなく全体を通して、すごく少ないテーマについてずっと話してたような感じだし。なので実質今回は大澤氏、東氏が引っ張っててどうにか盛り上げてた感じだな。盛り上がってたシンギュラリティ説批判は面白かったけど。あとは…例示したいけど説明が難しいわ…なんか倫理観を育むバグ・葛藤的な話が興味深かった。とりあえずカントは読んどかんといかんのかな(ダジャレ)。

■映画「イカロス」

ロシアのドーピング問題を暴いた話題のドキュメンタリー映画。たしかに序盤のほのぼの感から国家ぐるみの隠蔽劇はすごい展開だけど、前評判ほど面白くは見れなかったな…。スポーツとかドーピングとかのテーマが自分にとってとっつきにくいのかな。ちゃかちゃか切り替わる映像が見入る姿勢を拒んでたようにも…。

■ドキュメンタリー番組「こころの時代~宗教・人生~ 『個』として生きる」

NHKで放送されたECDについてのドキュメンタリー。内容は基本的に著書の言葉を軸に進められるので大体既視感があったが(最近読んだばかりなので)、昔の映像見るとやはり長い歴史のあった人なんだな、と思う。それにしても植本さんとECDってほんと不思議な関係だなぁ。二人とも別の視点から生活を著書にしてるせいもあってか、すごく自分たちを客観視してて、それを読者が読んで…。リアリティーショー的なフィクション感というか。生活臭があるのに創造的というか。まぁ作家の家族とかは何かと題材にされやすいし、大体そういうもんなのかな。

■トークショー動画「加治屋健司×新藤淳×黒瀬陽平×梅沢和木×藤城噓『いま、日本現代美術に何が起こっているのか #2』」

序盤、新藤氏と加治屋氏のプレゼンは大きな現代美術の潮流の話をしていつつも、なんかとっつきにくいなぁという印象。でも黒瀬氏のああだこうだや、後半のカオスラウンジ勢が参加してからは、より等身大の話題でわかりやすくなってきた。日本現代美術に〜っていうテーマだけど、やっぱ背景には「海外を意識したアジアの1つの国としての」日本っていうのがあるんだよな。まぁそうなるわな。そして日本として震災とどう向き合うか…。でも今の自分からは震災って遠い話になってるなぁ…。一度くらいは被災地を訪れたいが。

■映画「SUNNY 永遠の仲間たち」

先日見た台湾の「あの頃、君を〜」的な現在と学生時代を回想する系のやつ。こっちは恋愛がテーマじゃないしポップな話だったから見やすかった。まぁ驚きはないけど安心して楽しめる感じ。何回か流れてた挿入歌の「愛のファンタジー」が印象的だった(元は別の映画の主題歌だけど)。広瀬すずとか出てる日本版は微妙な反応だけど…たぶん見ない。

■トークショー動画「さやわか×前島賢 − セカイ系は2010年代も生き残るか」

なんとなくテーマに興味を持って見てみると、登壇者のひとり、前島氏はあの真剣10代しゃべり場の1期生。当時結構見てたからなんとなくこの人も覚えてるぞ!まさかその後アニメやラノベの批評家になってたとは…。普段アニメを見ることはあんまりないんだけど、今回のセカイ系の系譜にあるエヴァ、ハルヒ、まどマギあたりはちょうど見てたので言ってることは主旨はだいたい理解できた。たしかにセカイ系という閉じた世界の住人にとってはコミュニケートを求められる社会は矛盾してるよね…。個と共同体のどちらを重んじるか、っていうデカイ話にも通ずるな…。ただ、この二人の組み合わせが良かったのかはちょっと疑問だったな。もっと前島氏がのびのびトークできる相手もいたのではないだろうか。さやわか氏の「残念」の概念は理解できるけどあまりしっくりはこなかった。

■トークショー動画「会田誠 × 東浩紀 司会:黒瀬陽平 『危険な闘い――あるいは現代アートの最前線』」

終始ベロンベロンな印象の会田氏。ちょっと本意がつかみきれんかった。煙に巻いてるところもあるんだろうけど…うーん…。ロジカルな文章の裏にある考えみたいなものがもっと見たかったな。あれ以上特にないんかもしれんけど。会田作品はもっとちゃんと観たいな。

■批評誌「ゲンロン0 観光客の哲学」

ついに紙版のゲンロンに手を出してしまった…。実は読み始めたのは1ヵ月くらい前だったんだけど途中別の本読んだり寝かせてたりしてだいぶ時間がかかってしまった…。とはいえ哲学とか思想を扱う本としてはすごく読みやすい文章だと思う。そして何より「観光客」というテーマがちょうど自分にヒットした。村人でもなく、旅人でもなく、観光客。ナショナリズムとグローバリズムの間をふらふらしているような、観光客。なんとなく否定的な文脈で使われがちな、観光客。随所で引用されている先人たちの著作はほとんど読んでないけどエッセンスは汲み取ったと思う。いい読書体験だった。この本が定義する観光客に則る感じにはならないけど、昨年からのインド、ネパール、スリランカの旅写真を同様のキーワード「観光客」を使ってまとめてみたいと思う。まとめんかもしれんけど。でもこのままゲンロンシリーズに手をつけていくと沼にはまりそうやな…。

■映画「ONOHORO」

カンパニー松尾監督ドキュメンタリーその1。アイドルユニットおやすみホログラムを被写体にした写真集の撮影風景を記録する、っていう体で結局写真家の小野麻早氏ばっかりをフォーカスしてる変な構成のやつ。尺が短いっていうのもあるけど物足りなさは否めないな…枠組みだけ先にあってつくってみたけど中身が伴わなかった、的な印象だな。カットされたという撮影後の車内シーンがあれば印象が違ったのか。

■映画「そこにすわろうとおもうメイキング」

カンパニー松尾監督ドキュメンタリーその2。大橋仁の写真集の撮影風景。とは言っても普通の写真集ではなく、ざっくり言うと300人以上が全裸で絡み合う様子を撮ったもの。現場はほぼAVの現場。もしくはサバンナの動物たち。実はちょうどこの写真集も持ってるので裏はこうだったのか、という感じ。写真集では特定の個人についての印象はなかったけど、こうしてみると花岡じった氏がすごく目立ってたな…。あと黒田氏も。やっぱAV男優ってほんと一握りしか活躍してないんだな…。(物理的に)重くて読むのも気合を要する写真集だけど近いうちに読み返してみよう。

■映画「YOGA」

カンパニー松尾監督ドキュメンタリーその3。AVだけど絡みシーンをばっさりカットしているのか、ほぼインド紀行。SEXよりカレー喰ってる時間の方が長いくらい。おそらくこの作品はその後の松尾隊長の生き方の変化とかを知ってはじめて面白さがわかるんやろうな。自分にはちょっと淡々としてて退屈だったし、それを無理やり最後になんかそれっぽく人生に結びつけようとしてる感じがした。あんまり大きな出来事とかもないから…半分の尺でもよかったのかも…。バイクにハネられたけどすぐ走り去るオッサンはたくましかったけど。

■ドラマ「グッド・プレイス シーズン1」

NetflixのSFコメディ?ドラマ。死んだ後「いいところ」にきたけど、実は「わるいところ」に行くはずだった女性を中心としたドタバタ劇。以前1話だけ見て放置してたんだけどあらためて見直すとすごくいい!1話22分で見やすいし皮肉の効いた会話がいちいち面白いし死後の世界っていう設定もいいし「いい」とか「わるい」とかの胡散臭い価値観が中心にあって人類の風刺っていうかなんていうか全部いい。ジャネットのキャラもいい。これまで見たNetflixのドラマの中でもベスト3に入りそう。まだシーズン1見終わったところだからこの先どうなるのかはわからんけど。話が進むごとに世界がゴロゴロと塊魂みたいに巨大化しながらメタ化しながら進むのも飽きさせなくていい。

なんとなく最後にyoutubeの音楽紹介する流れになってるから今月も貼る。最近は…というか結局いつも色々聞いて豊田道倫に戻ってくる。俺もMT信者になっちまったのか。ここ5〜6年くらいは特にそういう傾向。だいぶ昔の曲だけどこれはやっぱ彼の象徴的な曲よね。※終盤だいぶノイジーになるので注意。

9月の鑑賞記録

構想中シリーズ「ローリングシャッター東海道(仮)」より

9.11はホント辛かった。親知らずの抜歯だったんだけどホント辛かった。30分の手術が倍くらいには感じたし、麻酔してるくせに痛くて痛くて。そんなんやって大丈夫なん!?ってくらいペンチでメリメリやるくせになかなか抜けんくて何度も繰り返すし。そして手術後も痛みまくって夜眠れんかったり夜中に目が覚めたり。歯医者では3回分くらいの痛み止め処方されたけど、結局薬局で買い足して2週間飲んでたから最初の処方量の20倍くらいは飲んだかな…。まだ冷たい水とか歯茎にしみるし、何より反対側も抜かんといかんからそれが憂鬱だ…。個人差があるらしいから一概には言えんけど結構辛かったケースもあるよ、ということだけ何かしらの検索でここにたどり着いたあなたへお伝えしておきます。覚悟せえよ。で、9月の鑑賞記録です。長いです。

■映画「君はいい子」

教育とか子育てって大変やなぁ…ってのが一番の感想。虐待系の母親がちょっとわざとらしかったかな。

■映画「トリック劇場版 ラストステージ」

そういえば中高生の時ドラマ観てたなぁ、って思って比較的最近の映画版であるこれを観てみたんだけど、なんか当時は面白く感じてた独特の安っぽさが今は肌に合わんくなった。なんやろうな、この感覚。役者はみんな好きなんやけど。

■映画「ゴッド・ファーザー part1」

3回くらい見ようと思って途中で挫折してたゴッド・ファーザーシリーズ。今回はなんとしても見終えるぞ!との覚悟で望んだら意外とすんなり見れた。ただし、特に序盤の似たような色んなおっさんがたくさん出る感じはもう誰が誰だかわからんかったわ。まぁ徐々にキーパーソンくらいはしっかりわかるようになるからいいんかもしれんけど。もう一回くらい見んとちゃんと評価できんかもしれんけど多分もう見ん。

■映画「ゴッド・ファーザー part2」

1より2の方が好きかな。時代が行ったり来たりするけど全体を通して主軸がわかりやすいし。そして他の人のレビューとかにもあるようにラストのマイケルの孤独な感じはすごくいいね。あのシーンを見せるための3時間やな。

■映画「ゴッド・ファーザー part3」

あんまり評判が良くない3。たしかにパッとせんかったな。2で完結した方が綺麗。あいかわらずおっさんがたくさん死ぬ。

■映画「12人の優しい日本人」

先月からの三谷つながりで久しぶりに見た。もっと面白いイメージだったけどまぁまぁだった。でもキャラクター全員を愛すべき感じにつくりあげるのはいいね。日本人のしょうもなさとチャーミングさがギュッと詰まってる映画。

■映画「判決、ふたつの希望」

たしか公開初日?に見に行ったやつ。いま世界中で起きてる民族間の争いとかマイノリティーの問題とか、そういうやつの縮図があった気がする。「寛容さが〜」とかよくいうけど当事者になったらかなり難しいよね…。とりあえずパレスチナ難民の基本的な知識くらいは知っとかんといかんな…。

■映画「40歳の童貞男」

気軽に見ようと思って気軽に見れた。まぁまぁ面白かった。最近の映画だと思ってたけど14年も前のやつなんやね。

■映画「あなた、その川をわたらないで」

韓国版「人生フルーツ」、といったところか。撮る側と被写体でどのくらいの演出的なやりとりがあったのかはわからんけどひとつひとつのシーンがよかったなぁ。もし被写体が若いカップルやったら怒りしか沸かんかもしれんけど、シワシワの老人は何やっても無敵やわ。枯葉とか雪とかで無邪気にじゃれ合う様子がいいね。そのシーンがあるからこそジイさんの死がより切なくなって。良い映画だった。

■映画「覗くモーテル」

「なんか期待とちょっと違いました」みたいなレビューが多いから逆に気になって見たんだけど、たしかにわかりにくいシチュエーションかも。「拾ったものはボクのもの」に近いものを感じたけどそれほど面白くなかった。

■映画「人生タクシー」

以前映画館で見たけどNetflixに来てたので再鑑賞。やっぱ面白い設定やね。まずいことは子どもに言わせる。よく考えたらひどい話やな。

■映画「愛しのアイリーン」

こちらも公開初日か2日目くらいに映画館で鑑賞。しばらく前に漫画読んでたから、それとの比較になっちゃう部分もあるかもしれんけど、壮絶なドロドロ感はよくできてたと思う。漫画版には漫画だからこその魅力もあると思うけど、映画ではアイリーン役のナッツ・シトイが生身の魅力でそれを覆してた。まぁ、そもそもけっこう無理のある話やけどな。あ、でも途中のキスシーンは感動的でよかったな。

■映画「双子物語」

生き別れになってた双子がネット上の情報を元に実際に再会するドキュメンタリー。愛嬌があって魅力的な双子だけど再会以上のドラマがなく、後半はちょっと退屈だったかな。現実に則したドキュメンタリーだからこその退屈さなのか。

■恋愛リアリティーショー「ラブアース」

基本的には映画とかの鑑賞記録にしようと思ってたけどこれは面白かったので。ラブとか言っときながら全然恋の気配がなく、ただただ面倒くさいキャラの2人が周りの人間を振り回す旅番組。地上波では途中でお蔵入りした、っていうのがなんとなくわかる。(今回はabemaで改めて放送してた)

■ドキュメンタリー「名器完成 天川涼羽 AVデビュー」

イベントでの鑑賞。カテゴリ的にはAV鑑賞会なのか?たぶん以前も参加したことのある「バクシーシ山下の社会科見学」として彼が監督した面白いAVをみんなで見るイベント。女性器の整形により名器を手に入れようとする女優とその周りの男たちの話。エロいシーンの大半はカットされてて、SEX前後の人間模様が中心に描かれている。人の良さがにじみ出てる男優とか、おんなじこと何回も言っちゃうおっさんがいい味出してた。バクシーシ作品にしてはすごくポップな印象。明るく楽しく人間観察。

■トキュメンタリー「さよならテレビ(東海テレビ)」

ドキュメンタリー制作には定評のある東海テレビの作品。テレビ側の人間がテレビ側の人間たちを撮る、という面白いコンセプトなんだけど、ゴタゴタしたおっさんの争いとか、ダメな新人とかがちゃんと映ってるのは良かった。ツイッターの反響とか見ると否定的な意見も多いみたいだけど個人的には楽しめた。ただ、まだまだテレビ的な幕で覆い隠されているような印象もあるからもっとひっぺがせたら面白いと思う。末端のスタッフじゃなくて上層部の失言とか。でもテレビ放送っていう枠にいる限りはクリティカルなものは放送できんのやろうね。もやもやするね。

■ドキュメンタリー「ホストである前に人間やろ(ザ・ノンフィクション)」

なんとなくyoutubeに落ちてたので鑑賞したシリーズ。熱い青春的な昔の話もいいけど、ラストの転落があってこそ締まる物語やね。さらに現状をネットで検索すると情報商材とかやってるみたいで色々考えさせられる。

■ドキュメンタリー「転がる魂 内田裕也(ザ・ノンフィクション)」

希林さん亡くなるちょっと前に放送されたやつを、亡くなったあとに鑑賞。やっぱ裕也の存在無しには希林は語れん、ってくらいでかい重しなんやね。「ロックは死なない」なんて言葉はもう死語になりつつあるかもしれんけど、この人の「ロケンロール!」はそれとは別世界にある気がする。そして裕也の死とともに消えてしまいそう。それでいい。死んでもいいのがロケンロール。政見放送もロケンロールだった。

■ドキュメンタリー「お母さん、隠しててゴメン(ザ・ノンフィクション)」

元AV女優、現舞台女優・Vシネ女優のしじみが主役。以前映画に出てたから知ってたんだけど、今はなかなかタイトな暮らししてるんやね。twitter上では「幸せな家族像を押し付けられてる感じの編集になっててよくない」みたいな声が多くあったけどこの題材ならこうなっても仕方ないような…。本人が「編集チェックさせてもらえなかったからどうなってるかわからないけど」と放送前にツイートしてたけど、ドキュメンタリーとかルポルタージュと本人確認の問題って非常にデリケートよね…。でもこの映像で「家族と和解して舞台やVシネでがんばる!」的な流れになってたのに最近AV再デビューしたとか…それもひっくるめて考えるとまた興味深い。そこまで触れられてたらもっと衝撃的なドキュメンタリーになってただろうな。

■漫画「コジコジ」

最初はちびまる子ちゃんをちゃんと読もうと思って読んでたんだけど、ある程度来たところでペースが落ちてきて、結局コジコジに切り替えたらこっちの方が自分にはしっくりきた。ちびまる子ちゃんの枠組みの中では描けないけどさくらももこが描きたかったこと、みたいなのがにじみ出てた気がする。メタ的な表現も多かったりね。かめ吉くんがお気に入りキャラ。

■批評誌「アーギュメンツ#3」

ようやく最終巻である3を読み終えた。1や2よりもだいぶボリュームがあって苦労した…。あいかわらずわけわからんのはわからんけど断片的に触れられる思考は面白いものがたくさんあった。とっつきやすさっていう意味ではJホラー批評がすんなり受け入れられたかな。歴史が浅いジャンルは批評的な観点でも入りやすいのかも。最後に入ってた短編小説も面白かった。最近こういうの読んでないなぁ。アーギュメンツ自体はこれでいったん終わりらしいけど何かの入り口にはなった気がする。なんの入り口だったのかは1年くらいしないとわからんと思うけど。

■小説「私たちは大人になれなかった」

「夫のちんぽがはいらない」とか「死にたい夜にかぎって」みたいな現代的な私小説。読みやすくてするっと読めたし期待していた感じの読後感は得られた。ただ、想像の域は出なかった。たまに箸休め的に読むのにちょうどいい作品。

■トークショー「鈴木薫×黒瀬陽平」@エビスアートラボ

近所でやってたので、鈴木氏の個展開催に付随するトークイベントに行ってきた。たまたま前日くらいにtwitterで見かけて行ったので作品に対する事前情報とか全然知らなかったんだけど、トークだけでも行く価値があったと思う。よくtwitterで見かける黒瀬氏の活動や思考など、とてもしっくりくるものが多かった。「文脈」って言葉自体になんとなくアレルギーがあったんだけど少し緩和した気がする。あとはアートマーケットへの胡散臭さに対する見解とか。「表現の自由」と「鑑賞の自由」とか。アーティストは”問い”を示すのか、”仮説としての答え”まで示すのか、といった話はカオスラウンジ新芸術祭の活動とともに語られることでかなりクリアにもなった。あとでネットで見たカオスラウンジ宣言にあった”アートに神秘性などない。人間の知性も感性も内面も、すべては工学的に記述可能である。”っていう意味の片鱗に触れられたように思う(ここだけ引用するのも乱暴だけど)。ただし、今回の作者である鈴木氏の声が致命的なまでに小さくて、ほぼ声は聞き取れなかった。作品もトーク後に見たんだけどあまりピンとこなかった。もっとじっくり腰を据えて見たかったな。

■トークショー「 さやわか × 黒瀬陽平 × 東浩紀 ゲームとアートは出会うのか」

『ゲンロン8 ゲームの時代』刊行記念イベントとして開催されてたトークショーをニコ生で閲覧。ゲームといいつつメディアアート全般に対する分析があり、非常に興味深かった。おそらく「アート」という言葉については彼らが話しているものと自分が認識しているものとで若干乖離があったような気がするんだけど、その差に近いものがちょっと見えてきた気がする。以前ネットで見たゲームアートについての記事も触れられていて、自分の興味の対象が少しずつ繋がっていく感じがした。あと、八谷和彦が肯定的に語られていたのはなんか意外だった。

■トークショー「黒瀬陽平×さやわか×松下哲也 ゲーム、美術、キャラクター!」

そしてさらにもう1本ニコ生で閲覧。前回みたやつより、より(ビデオ)ゲーム寄りな話題が多く、自分にとっては馴染みのない固有名詞も多かったけど、相変わらず断片断片では興味深いものがたくさんあった。内容もさることながらこうして語る場があること、それに反発する人がいることなど、カルチャーに対するさまざまな価値観って面白いな、って改めて思った。しきりに「俺たちはちゃんとゲームやってる!その上で語ってる!」的なこと言ってて、その向こうにいるクレーマーが想像できた…。

■哲学エッセイ?「弱いつながり 検索ワードを探す旅(東 浩紀)」

ゲンロンカフェからのつながりで東浩紀の一番読みやすそうなやつを買ってみた。ちょうど「旅」は自分が写真を撮ったりするうえでのキーワードでもあるし、それを現代的な立場から語っているのはすごくしっくりきた。「観光客」なんてフレーズもまさに自分の立場にぴったりだからな。ただ、ここで語られる「生活にいかにノイズを入れるか」みたいなこと「旅」と「インターネット」の関係はちょっと強引に単純化しすぎているようにも思った。

■写真展「A=A A≠A(mountain) (ヒガシジユウイチロウ)」@KOBE 819 GALLERY

たまたま神戸に行く用事があったんだけど、その前日くらいにtwitterで知ってタイミングも場所も良かったので行ってみた。ある写真を2000回コピーするとそれはどんな価値を持つか、みたいな作品。いい意味でモヤモヤする展示だった。あとでトークショーの様子がネットに上がってたのでそれも見たんだけど結局モヤモヤが残った。たぶんそれは作者の意図通りなんだろうけど。ただし、ここで一番のキーワードになっている「コピー」という概念が「スキャニング」と「プリント」という機械に依存したプロセスで行われる限り、その性能とかについてもっと言及されてもいい気がする。結局はコピー機の汚れみたいなものが増幅されてるだけじゃないの?って思っちゃうと思考ゲームが正常に成り立たんし。また別の場でも見てみたいな。

■サイエンスエッセイ?「生物と無生物のあいだ(福岡 伸一)」

最近読んだ誰かのインタビュー記事で触れられてて興味を持ったので買ってみた。何をもって生命を定義するのか、をDNAの自己複製などの観点から考える本なんだけど、単純に事実が語られるだけでなく、そこに携わる研究者を軸に紹介されるのでひとつひとつの発見が感動的。内容もそうだけど科学者に対する敬意が増す本だった。物理学部に進みたいと思っていた時期があったことを思い出した。本の中で引用されていた「生命現象は神秘ではない。生命現象はことごとく、そしてあますところなく物理と化学の言葉だけで説明しうるはずである。」っていうシュレディンガーの言葉は、一見冷たいけれど科学者的な夢がギュッと詰まった素敵な言葉だなぁ、と思う。そしてちょっと上で書いてるカオスラウンジ宣言の一文に笑えるくらいに似てる。たぶんこういう考えが自分は好きなんだろうな。

■写真集「White Night (Feng Li)」

最近グッと注目度が上がってるFeng Liの写真集。ストロボ撮影で切り取られた中国の”濃い部分”がたくさん詰まった本。深みはないのかもしれないけどこれは表面的な世界を楽しむものとして楽しめばいいんだと思う。別の作品でファッション系の写真を撮ってたけど、ファッション系とたしかに相性良さそう。ただし装丁の質が悪く、表面のPP加工が剥がれたり背表紙の糊付けが甘かったりしてよくなかった。よくないぞ!

ということで以前より長めにお送りしました。パパパっとした印象で書いちゃってるから文章にはあらわれてないかもしれないけれど、9月はなかなか実りのある月だったと思う。逆に外出することは減ったな。太らんようにせんとな。最後に、最近何かで見つけた素敵なバンドの映像をひとつ。ボーカルが日本人で、メンバーはかなり多国籍みたい。2018年っぽいバンドやね。(

 
 

8月の鑑賞記録

(スリランカで撮った日本語の書いてある車)

またまた今更なタイミングでのアップなんだけど8月の鑑賞記録です。8月は…スリランカ行ったのがやっぱ一番大きかったかな。例のごとくギリギリまで行き先悩んでたから宿も前々日くらいにやっと取れたくらい。写真もいっぱい撮ったけど、どうまとめるかをずっと悩んでいる。旅についてこねくりまわす日々。スリランカカレーもいっぱい食べた。あと東京も行った。なすおやじのカレーとインドカレーを食べた。

■映画「みんなのいえ」

先月に引き続き三谷幸喜ブームの流れで。多分初見だったけど三谷的安心感で見れるやつだな。ちょっとだけ地味な印象。並。

■映画「変態だ」

雪山でよくがんばった!っていう以外に特に語れない。前野健太のライブ見てる方がいい。変態をタイトルとかに掲げるのって結構リスキーよね。

■映画「奇跡」

是枝映画の中では一番中途半端な印象。やっぱ子どもが主役だからかな。でも「誰も知らない」も子どもメインか…。とりあえずハシカンは子どもの頃からハシカンだった。

■映画「レディ・プレイヤー1」

飛行機内で見た、から画質が良くなかったんだけど、これはできればちゃんと大きい画面で見るべきよね。いろんな見方ができる作品だと思うけどなんとなく時代の終わりを感じた。過去の総決算的な。スマブラとかに出会った感覚に近いのかな。あぁ、もうこういうやつは過去のものになったんやな、的な。でも見てよかった。

■映画「幸せなひとりぼっち」

評判良かったので見てみた。でもだいたい予想通りの流れ。悪くないけど残らない。

■映画「15時17分、パリ行き」

実際に事件にかかわった人たちが演じた、っていうのを後になってから知ったんだけど、先に知ってたら感じ方も違ったのかな。個人的にはちょっと退屈だった。事実がベースになるがゆえのしょうがないところかもしれんけど。脚本・編集が合わなかったのかも。

■映画「ウィンターオンファイヤー ウクライナ自由への闘い」

あれ、全然内容覚えてないや…。デモとか民主化運動とかのドキュメンタリーは好きなんだけど、土地に対する前知識とか興味が伴わんとこういうことになっちゃうんやろうな。

■映画「嘘を愛する男」

飛行機で見た。ハマりそうで全然ハマらずにすり抜けていった感じ。釈然としない点が多かった。悪い意味で。

■写真展「十一月の星(内倉真一郎)」@EMON GALLERY

ひねりとかなく、ただただ神々しい作品群だった。普遍的なんだけど自分と遠い世界の出来事のように思えた。

■写真展「世界報道写真展2018」@東京都写真美術館

ストリートフォトグラフィーと近い部分があるんだけど、写真から感じられる「正義のために!」みたいな匂いがちょっと苦手だったかな…。そりゃあみんな正義なんだけど…その正義が誰かの足を踏んづけてるんだよ…なんて息苦しさ。

■写真展「地平」@CASE TOKYO

今回は同人誌の復刊?的な展示だったみたいだけど、なんとなくこの時代には合わないっていうか…古いことを形だけ踏襲してやってる感じがした赤鹿さんとかはここじゃない場で見たかった、地平自体のことをあまり知らんかったからパッと見た印象だけど。

■美術展「ゴードン・マッタ=クラーク展」@東京国立近代美術館

こちらもネットでさらっと見ただけの事前知識だったからほぼ現場での直感的な印象だけど良い感じがした。ただしどう良かったのかをじっくり立ち止まって考えるには物量が多すぎた。もっと小難しいコンセプチュアルな作品かと思ってたけど、アナーキーなものが多かったかな。

■美術展「『絵と、 』vol.2 藤城嘘」@gallery αM

なんとなく興味で見に行ってみた。ただ少ない枚数では感じられることも少なく、なんとも消化不良な印象。ただ、机に置かれていたポートフォリオみたいなので彼のこれまでの作品を振り返ることで、(明文化されてるわけじゃないけど)文脈的なものが見えて来た気がする。とりあえずさくっとした印象で終わったけど9月にカオスラウンジとかゲンロンとかに関係する情報を集め始めたきっかけにはなったかも。

■ライブ「阿部芙蓉美と三輪二郎」@下北沢440

(昔近くに住んでたから)440とかめっちゃ久しぶりやな〜とか思いながら冷房が寒いなか、クールで熱い三輪二郎を聞いた。6月に前野健太と大森靖子聞いてその変化を感じたけど、三輪二郎はずっと三輪二郎やってるなぁ。ゆるさと力強さがあり、でも無駄がない。そう、三輪二郎のギターには無駄がないんだよ。テクニカルでかっこいいんだけどすべてが必要で必然の音だったと思わせてくれるようなビシッとした音。素敵や!阿部さんももうちょっと色々聞いて見たくなった。

■エッセイ「他人の始まり 因果の終わり(ECD)」

亡くなるちょっと前のECDの日記。まさに植本さんの逆側から見てる感じで不思議やな。彼の本読むまで全然そういう印象なかったけど家族あってのECDやったんやなぁ…。自殺してしまった弟さんについてももうちょっと知りたい。

という感じで平成最後の夏はモヤモヤしておりました。年号については廃止派です。

7月の鑑賞記録

前回に引き続き鑑賞記録です。7月は特に映画ばっかりだなぁ。Netflixのおかげで飯食うときはだいたい映画観てるんだけど、その分本を読む時間が全然なくなってしまった。ネットの記事とかは毎日何かしら読んでたりするけど溜まった本も読み進めたいな。

■映画「バウンス ko GALS」

昔見たような気がしてたけどたぶん見てない。おそらく同時代に同世代として見てたら嫌悪してたけど今見るとキラキラした青春、て感じで良かった。昔の日本映画ってなんであんなに芝居掛かった芝居するんやろ。そういうものとして見れるからいいんだけど今とは芝居の温度感ってだいぶ違うんやろうね。

■映画「裸足の季節」

これもある意味青春映画やね。ヴァージンスーサイズっぽいなって思ったけどこれはこれでよかった。閉じた世界が少しずつ広がっていくワクワクとドキドキ。俺にもあんな少女だった時代があったんかな。ないやろうな。

■映画「そこのみにて光輝く」

暗めの男女のいろいろある映画。嫌いじゃないんだけどぐっとくるところはあまりなかった。ありそうでなさそうな感じがするけど実は結構見かけるタイプの映画、なのかもしれん。

■映画「みなさん、さようなら」

同名の邦画があるみたいだけどこれは洋画の方ね。がんこなおっさんとか出る映画はたぶん好きなんだけどこれは全然ピンとこんかった。最後はなんかあるか、って思ったけど全然ダメやったわ。

■映画「夜は短し歩けよ乙女」

原作読んでないけど湯浅政明監督作品として観てみた。でもダメやったわ。興味ない人の夢の世界を見せられてる感じで最後まで興味持てんかったしノリが苦手やった。

■映画「スクリーム」

いまさら!スクリーム初見です。映像の質感とかチープっぽいホラーさは好きだったけど結局落ちがああいう胸糞悪い系な映画なんやね。胸糞系ならファニーゲームが君臨してるから勝てんよなぁ。amazonで2作目のレビューを軽く覗こうとしたらタイトルに犯人書いてるレビュアーがいて最悪な気持ちになったからもう2は見ないと思う。あほ。

■映画「ピンクリボン」

ピンク映画に関するインタビュー集みたいなやつ。よく考えたらそんなにピンク映画について知らんし淡々と進んでいってイマイチやったわ。

■映画「OCD メンタルクリニックは大騒ぎ」

気軽に見れる感じのコメディー、気軽に見て終わった。ちゃんとオチもつけてて悪くないけど特別面白いわけでもない。

■映画「アルファ碁」

これは映画として、っていうより題材に興味があったから面白かった。新しい時代にみんなで進んで行ってる感じがワクワクできて良かった。碁のルールはよく知らん。ドキュメンタリーとしての独自の工夫とかも特に感じなかった。

■映画「海よりもまだ深く」

非常に地味な作品なんだけど是枝映画のなかではこれが1番好きやな。「歩いても歩いても」もいいけど。ディテールの描写とか小さな会話のひとつひとつが良くて、なんでもない日常をしっかりと肯定的に見せてくれるいい作品。阿部寛がピタッとはまってるしね。阿部寛ってこうしてみると日本映画界ですごく稀有なポジションやな。サイトも軽いし。

■映画「あん」

樹木希林2連チャンだけど雰囲気はまた全然違う。でも年輪ぐるぐるな感じっていうか、塗り重なった層の重みみたいなのはあるよね。ただし映画としては後半の展開がパッとしなかった。主役の永瀬正敏含めキャラはいいんだけどなぁ。

■映画「軽い男じゃないのよ」

急に性別の価値観がガラッと変わっちゃう系映画(そんなジャンルあるんか)。今の時代っぽいけど可もなく不可もなくな作品。わかりやすいけど深くもない。

■映画「聲の形」

ギリギリのラインで入り込めなかった感じ。結局いい話系映画なんかぁ、って残念な気持ちになった。そして否定しにくいテーマだからこそ…はいそこまでよ、って閉ざされてる気がした。

■映画「バード・ショット」

フィリピンの不幸な話。否定はできないけど共感もできない。判断を誤った主人公が結局悪い。

■映画「おいしいコーヒーの真実」

他にも類似した作品はあるけど実は産地は苦しいんだぞ、な映画。毎日コーヒー飲んでる身としては知らんといかんことかもしれんけれど映画として想像の域を超えるような場面や展開はなかったかな。

■映画「カメラを止めるな」

一応名古屋での上映初日に観に行った。東京とかで評判良くてジワジワ広がってきてるけどシネコンとか全国展開とかはまだ、っていうタイミング。最初の映画内映画部分がちょっと長く感じたけど全体的に面白かった。他の人も指摘してたけど三谷幸喜的な感じやね。作品の性質上リピーターも多いみたいだけど、あまり内輪笑いになるのは好きじゃないからたぶんいかない。でもこういうインディーズ映画が盛り上がるのはすごく嬉しいことやね。シネマスコーレは引き続きこういうマイナー映画文化拡散の地であってほしい。

■映画「私が、生きる肌」

オープンユアアイズとかに似た観後感。スペイン映画独特の世界観なのかな。ジャンル的には好きなんだけどこれはそんなにはまらなかった。話はうまくまとまってるんだけどなぁ。

■映画「ラジオの時間」

昔見た気がするんだけど、カメ止め見てあらためて見直して見た。よくできてる映画。きれいな映画。たぶん本能的にはそういうきれいにまとまった映画は好きじゃないんだけど、三谷映画は好き。なんだかんだでマイノリティーなキャラも横柄なキャラも平等にハッピーになる、ある種の宗教物語的な展開に安心してるんかな。

■映画「テイク8」

同じくカメ止めの流れで見た同監督の過去作品。youtubeに上がってた。でも別に見なくてもよかったかな、というくらいのこじんまりした作品。芹澤興人はどの映画で見ても同じキャラな感じで素晴らしいんだけど。

■映画「リトル・ダンサー」

有名作品だけどずっと見てなかった。まぁストーリーはシンプルなんだけど(ジャケ写1枚見たら想像つく感じ)、T-REX好きだから2割り増しくらいに良い話に見えたかも。ヒップホップダンスがテーマだったら全然感じ方も違ったんだろうなぁ。

■映画「オーシャンズ11」

これも有名だけど未見だった。まぁ、安心して見れるエンタメ作って感じ。

■映画「点」

なんか短いやつがnetflixにあったから見てみた。さらっとして特に何も残らなかった。

■映画「アンビリーバブル号の財宝」

ダミアン・ハーストの作品にまつわるフェイクドキュメンタリー。っていうことを知ってみたらすごくつまらなかった。でも何も知らずにこの作品を見ようとも思えないので何かが矛盾している気がする。現代美術作品の価値を揺さぶる、っていうのは面白いテーマなんだけどね。

■映画「学校」

山田洋次はずっと山田洋次なんだなぁ。ほのぼのする。田中邦衛もずっと田中邦衛でよかった。

■映画「ミッドナイト・イン・パリ」

評判が良さそうだったから見たんだけどイマイチぴんと来んかった。パリとかが体質に合わんのかな。

■写真展「STAND HERE(稲川有紀)」

on readingでやってた写真展。スペースの都合もあるのかもしれんけど作品点数が少ないとそれらがすごく象徴的な見え方をするから、そこが作者側にも鑑賞者側にとっても難しいところだと思う。トークとか聞けばまた別の感じ方するのかな。展示だけだとちょっと物足りなかった。もやっとする作風は好き。

■エッセイ「失点イン・ザ・パーク(ECD)」

これも昔読んだ気がしてたけどたぶんそんなことなかった。客観的に見るとかかわりたくないアル中、っていうだけなんだけど、それをほっとけなくさせるのがエッセイっていう形態の力だったり著者の筆力だったりするんだろうな。まぁとりあえず植本一子氏の本読んだ後に見ると時系列もバラバラになって客観的には見れんわ。そして何より本人が最近亡くなったっていう事実は絶対に無視しては読めないし。がんばったECD。おつかれECD。

■批評雑誌「アーギュメンツ#2」

先月に引き続きちびちび読んでる批評誌。あいかわらずとっつきにくい文体だけど#1より興味を持てるテーマも増えて読み応えがあった。シェルパと道、三脚と映像の関係、バンギャ文化とか、みんなすごくいいところに着目してるなぁ。

という映画寄りな7月。飯食いながら見てるせいなのか、テキトーに見てテキトーな感想しか持てなかったものが多いのは残念。完全に自分が悪い。せっかく見るならちゃんと向き合わんともったいないなぁ。最後に最近見つけたシンガーソングライターを2選。どちらも初々しさといろんな可能性があって今後が楽しみ。ライブ見たい。

「邪悪な国」ふゆふきうどん

小棚木もみじワンマンライブ 2016・9・9 (fri)

6月の鑑賞記録

6月の岐阜

6月の岐阜(左の写真と同日)

最近、数年前よりは色々なものを観たり聴いたりできてるんだけど、なんか記録しておかないと忘れてしまいそうでもったいないのでちょっと振り返りつつ記録してくことにした。大半は映画の鑑賞記録になると思います。まずはちょっと前になるけど6月から。(それ以前はもう忘れた)


■ドラマ「ブレイキングバッド」

そうそう、6月はこればっかり観てたしこれについては以前日記で書いたからいいや。全部見ると長いけど面白い。面白いけど長い。スピンオフ作品の「ベター・コール・ソール」はまだ観るかどうか迷ってる。

■ドラマ「センス8 完結編」

一応シーズン1と2観てたからその流れで観たけど、話が同時並行しすぎてよくわからんし都合が良すぎるストーリーに途中から共感できなくなってきたのでなんとなく観た感じ。

■映画「万引き家族」

カンヌ受賞で話題になってたあれね。公開初期に映画館で見た。面白かったけど是枝作品でナンバーワンかというとそうでもない気がする。安藤サクラはどんな役でもハマるなぁ。

■映画「夜明け告げるルーのうた」

同監督のデビルマンシリーズが面白かったので、評判が良かったこちらも観てみたけどイマイチ自分には響かんかった。アニメとして動きが楽しいのはわかるけどストーリーが単調すぎるのかな。

■映画「リンガー」

噂のマサラ上映形式で観たインド映画。まぁインド映画としてのポイントは押さえてるけどそれ以上の驚きとかはなかった。みんなマサラ上映ビギナーばかりで控えめだったせいもあるのか。やっぱインド映画はインドで見るのが一番楽しいんだと思う。

■批評雑誌「アーギュメンツ#1」

こんなにネット通販も発達した時代なのに手売りしかしないことで話題になったやつ。名駅裏で売人に接触して購入。#1から少しずつ読み始めたんだけど批評ってやっぱ独特の文体が読みづらくて難しいね。おそらく2〜3割くらいしか理解できてないけど、ある対象を理屈でこねくり回して新しい価値を見出そうとしている様子は非常に興味深い。意外と身近なものもテーマになるもんやなぁ。いつかまた読み返したい。赤瀬川原平についてももっと知りたい。

■エッセイ「超歌手」

同名を肩書きとして掲げる大森靖子のエッセイ的なやつ。強めの言葉で綴られているけど根底にある誠実さのようなものはすごく感じた。ピュアよね。

■ライブ「大森靖子@Electric Lady Land 」

そしてちょうどライブをやってたので観に行ったわけですよ。たぶん大森靖子のライブを見るのは4〜5回目くらいだけど年々客層が若くてポップになっていくなぁって感じる。大森靖子とファンの間には何かガッチリと強い絆のようなのものが生まれてて、自分はそれを蚊帳の外から見てるような…アウェイに来ちゃった感強い。昔は大森靖子自体がどこにいても「私はアウェイから歌ってるぞ!」って感じでそれがかっこよかったのに。とはいえこのカリスマ感はすごい。

■ライブ「前野健太@jammin’」

さて、大森靖子と同じくらいの時期から聞いてる前野健太だけど、彼も歌唱法のクセがすごく強くなったなぁと感じる。大森靖子が”超歌手”という肩書き掲げるようになったくらいに、前野健太は逆に”歌手”という昔ながらの役割にこだわるようになった(と思う。何かのインタビューで読んだ)。この対比は面白い気がする。最近はあまり絡みなさそうだけど、どうなるか楽しみな二者。でもどちらもアルバム2〜3枚目くらいが一番好きだったなぁ。。。童貞フェラ事件以降すっかり隠遁しちゃったけどやっぱり松江哲明の映像にいる前野健太が好きなんだよ。「ライブテープ」も「トーキョードリフター」も「DV」も良かった。松江さん、フェラして許してもらったらまた撮ってくれよ。

追記:■ドキュメンタリー「あっちゃんと翔平(ザ・ノンフィクション)」
おっと、これを忘れとったわ。twitterでたまたま知ったんだけど、なかなか香ばしい女性のドキュメンタリー。結婚はしないけど子どもは欲しい、という現代ならそれなりに受け入れられそうな生き方だけど、話が進むにつれて色んなエゴが出て来て…直接関わると大変そうな方だけど人間くさい感じは見てて面白い。一緒に暮らすことを断られたあと、精子提供者に対して「もったいないねぇ〜」と連呼するシーンがこのドキュメントのサビやね。グルーブでとったわ。twitterでも書いたけどザ・ノンフィクションは東海でも放送してくれ。

Diary : ブレイキング・バッド見たよ

未発表シリーズ『1LDK』より

いま海外ドラマにはまってます!とかよく聞くじゃない。でもそういうときによく名前があがる定番の「24」とか「ウォーキング・デッド」とか「プリズンブレイク」とか「ゲームオブスローンズ」とか…一個も見たことなかったんよね。なのでなんか見てみようと思って調べて、結局上記のいずれでもない「ブレイキング・バッド 」を観た。海外ドラマのランキングとかでは必ずと言っていいほど上位に食い込むスーパー人気ドラマだったっぽいんだけど、日本での知名度は低くない?俺が知らんかっただけかな。

で、率直に面白いと思ったんだけどやっぱ長いわ。5シーズンあったから過去に見たドラマシリーズとしては最長かも。徐々に面白くなる、っていう評判だったけど長えな、って気持ちも段々増していったからプラマイゼロで推移していった感じ。2時間映画×シリーズ3本とかにしてくれたらちょうどよかったかな。BTTF(バックトゥ〜)みたいな感じで。そうそう、このドラマ、BTTF感けっこうあるよね。ウォルターとジェシー見てるとやっぱドクとマーティ連想するやん。多少は意識してる部分とかあるのかな。BTTFの二人はこんなに殴り合ったり憎しみあったりせんけどさ。この感情むき出しでケンカとかするのはブレイキング・バッドの特徴やね。登場人物みんな魅力的で面白いんやけど、漏れなくクズな一面とか頑固すぎる一面、クソなふるまいとかがあって誰も好きになれんかったわ。主人公のウォルターですら「そこは折れとけよハゲ!」な場面が多々あるし。まぁそういうのをひっくるめた人間ドラマとして面白いんやけどね。

Netflixではスピンオフドラマの「ベターコールソウル」やってるけどたぶんしばらくは見ん。もうちょっと短く終わるやつがいいな。Netflixでは「13の理由」「ストレンジャーシングス」「センス8」「ブラック・ミラー」「このサイテーな世界の終わり」「サイテーハイスクール」「ハノーバー高校 落書き事件簿」見たけど誰か他におすすめある?こっそり教えてね。短いのがいいならやっぱ映画の方が自分には合うんかもね。映画館行く頻度は減ったけど見たい映画は日々増えていく一方なのでじっくり楽しんでいこう。

そういえば近所の映画館でバーフバリオールナイトイベントあったけど、一般販売は7分で完売したらしいので潔く諦めた。インド映画はやっぱりインドで見ないといかんよ、と自分に言い聞かせる。言い聞かせた。言い聞かせてたけど、ちょうどタイミングよくやってたリンガーっていうインド映画のマサラ上映に行きました。マサラ上映ってのは声出したり踊ったりクラッカー鳴らしてもいいやつね。場所がシネマスコーレだったからなのか、手作りのほのぼのしたマサラでした。マサラタウンに、さよならバイバイ。俺はこいつと、旅に出る。

P.S. 最近フィルマークスもはじめました。
http://filmarks.com/users/Mankichi